LONDON COLUMNING

ロンドンから音楽事情を発信していきます。音楽以外もたまにはね。

オノヨーコも踊る、それがグラミー賞。

今日はグラミー賞受賞式。以下が主要4部門の結果。

●最優秀レコード賞
Daft Punk - Get Lucky (ft.Pharrell Williams & Nile Rodgers) 

●最優秀アルバム賞
Daft Punk -Random Access Memories

●最優秀楽曲
Lorde-Royals

●最優秀新人賞
Macklemore & Ryan Lewis

Daft Punkの地力の違い。言葉通り世界が踊った。ロンドンのとあるパーティーに参加したときのこと。そこにはイギリス人だけではなく世界中の国の人がいて新旧名曲だだ流しの節操もないパーティーだったんだけど、ある曲がかかった瞬間フロアの空気が本当に変わった。流れていたのは「Get Lucky」。そりゃあグラミー獲る。文句なし。今年のフェスシーズンに期待。

そんなわけでDaft Punkの凄さを再確認し、個人的には大盛り上がりの今年のグラミー賞だが、日本にいるとあまり盛り上がりを感じることがないのが事実。今年はFacebookタイムライン上で割と動画が共有されていたりもしているし(Facebook上の繋がりの1000人のうちグラミーの話題に触れていたのは大体10人くらい=1%)、さらにWOWOWがかなりTVCMを投下している印象もある。

ただやはり日本ではグラミー賞アカデミー賞ほどの盛り上がりはないのが現実。ミヤネ屋で特集されることもないんだろう。結局グラミー賞を鑑賞しようとしても日本だとWOWWOWに加入する以外の選択肢が思い浮かばない。もしかしたらあるのかもしれないけれど現時点で僕はその術を知らない。結局Youtubeで流れてくるパフォーマンスの映像を観て後はテキストベースの情報を確認するという流れ。もっと手軽にペーパービュー方式みたいな形で試聴できないものか。もっと言えば有料でいいのでインターネット上で閲覧できるようにならないものか。グラミーはもちろん結果が重要なのだけど、パフォーマンスにも醍醐味があって、その1年で世界の音楽業界で起きたことが凝縮された言ってみれば「お買い得福袋」的ステージであり、おそらくアメリカ人は今でも「グラミーはおさえとくか」というような扱いなのだと思う。だからこそ権威が全くといっていいほど失墜していない。むしろ個人的には日本の紅白歌合戦と同じように、コンテンツとしてのエンターテインメント性は高まってきているとさえ思う。そんなことを考えているので、日本でグラミー賞があまり話題にならないという現状が、ますます日本のガラパゴス化を実感することになり、朝から勝手に少し憂鬱な気分に浸っている。日本における外国の音楽は「おっさんの娯楽」みたいな方向に業界が持って行こうとしているのが本当に嫌いである。(確かにそれの方が短期的なビジネスとして成功するかもしれないけれど。)

というわけで今回のグラミー賞は師匠というか親戚のおじちゃんみたいな存在の鹿野淳さんが現地に行っているらしく、僕なんかが後追いで実況記事書くよりココの特設サイト見た方がよっぽど有意義だと思うのでこちらを参考にしてください。結局現場にいる人が全てだという信条なので。いつか行ってみたいなあグラミー賞。とにかく若い人にこそ観て欲しい。グラミーみたいなよくわかんない化け物みたいなコンテンツを観て興奮してほしい。


Daft Punk, Pharrell Williams, Nile Rodgers ...